60 鳥海山(2236m){チョウカイザン}
県=秋田・山形 百名山 花の百名山 旧白神ブナ倶楽部
登山日:2005年6月10日~11日
同行者:佐々木さん・石井さん・田中さん・他1名
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Outdoor Style サンデーマウンテン
妻の故郷である酒田に出向く時、新潟から鼠ヶ関越えや、新庄から最上峡を辿ったり、または寒河江から月山道を抜けて行ったり、どの方向からも庄内平野に入ると円錐形の優美な裾野を日本海への波打ち際まで降ろしている、世界でも珍しい独立峰の重量感ある山容の鳥海山が目に飛び込んでくる。
今回、佐々木氏の企画で鳥海山と太平山の山行案内を頂いた。石井さん・田中さんと参加を決め、集合場所であるJR羽越線象潟駅に揃って降り立った。
今日の予定は午後から、天然記念物に指定されている九十九島、1804年に起こった象潟大地震で潟湖が2.4m隆起して潟が一転して陸地になった。 という陸地に島々がある変わった風景だった。松尾芭蕉が目的地に選んだ蚶満寺に向かう。芭蕉が訪れた頃は地震が起こる以前で舟に乗って訪ねたと言う。
此処で詠んだ「象潟や雨に西施がねぶの花」の句碑と芭蕉像が佇んでいた。
その後、郷土資料館などを散策して、今夜の宿の「サンねむの木」に投宿した。
早朝に宿を出て、鳥海ブルーラインを走って、鉾立の象潟口に半時ほど走った頃に、ビジターセンターのある五合目の登山口に到着した。
装備とルートを確認して灌木帯を登って行くと、淡いピンクのミネザクラが歓迎してくれた。今日は高山植物が丸ごと期待できそうだと心弾ませながら、高度を上げて行く。奈曽展望台まで登ると、溶岩台地を深く浸食した奈曽渓谷と、その奥の蟻ノ戸渡り越しには目指す新山の頂が一際高く眺望できた。
ここから割栗石を敷き詰めた断崖に沿って進むと、雪渓の残る山肌に一筋の白糸の滝が垣間見え、やがて断崖から離れて整備された県境尾根に上り、岩石帯を越すと一面に残雪の湿原が広がって、四方を見渡せる賽の河原に出た。
左前方には外輪山の稲倉岳が牛の背の如く横たわり、右手眼下に鳥海湖の可愛らしい水面が光って見え、足元には真新しい獣の糞の傍にショウジョウバカマ・マイズルソウ・ゴゼンタチバナ・ツクモグサ等が咲いていて感激する。
やがて石段の急坂を登り切り、草原状の溶岩台地に上がると七合目の御浜に立った。ここは御浜神社と山小屋があり、何本かある登山コースの合流地点になっている。新山と周りを見渡せば未だ可也の残雪を纏っている山容で、万一ガスが湧きだした時には白一色のホワイトアウトになり兼ねない場所だ。リーダーの佐々木氏が赤旗を何十本もザックに縛り付けている訳が解った。
ここから火山礫の道を辿り扇子森(1759m)を越え、御田ヶ原を経て八合目の八丁坂を喘ぎながら登って、ミネザクラやシナノキンバイ・ミヤマキンバイの咲く御苗代は心を癒してくれる。ここで小休止しながら一服入れた。
重い腰をなんとか上げ、この先の千蛇谷へ下る七五三掛の分岐に出て、伏拝岳・行者岳の外輪山への道を右に見送り、直進して火口壁の湿った崩壊地を慎重に歩を進め、残雪の千蛇谷に降り立つと先には長大な雪渓が待っていた。
リーダーがいよいよ赤旗の出番とザックから旗竿を降ろす。我々はアイゼンとスパッツを装着した。リーダーが山では何が起こるか解らない。ガスが急に湧きだすかも知れない。赤旗を先ず一本建て、その後数10m毎に立てながら登って行く。静寂の中にヘリコプターが爆音を轟かせ稲倉岳の方から突然飛来して驚く。遭難でも有ったのか皆で一斉に空を見上げた。ヘリコプターは上空や千蛇谷の下の方を四五回ほど旋回して飛び去った。
延々と続く雪渓を進み荒神岳の中腹を巻き込むように、雪渓の縁を辿り鳥海山を代表するチョウカイフスマを観る事が出来て元気を貰い、まだ遥か遠くに新山の山頂を目指して、電光形の急な石段をジグザグに沢の源頭部を登ると、鳥海山大物忌神社の本殿の建つ御本社という台地状の広場に飛び出した。
目指す鳥海山の山頂は大岩がそそり立って望めない。
神社の横から大きな溶岩をぶちまけたような、荒れた岩石帯を白ペンキの道標に従い巨岩の大亀裂を潜たり這い上がって、想像以上の厳しい鳥海山の最高峰の新山に辿り着いた。 頂上に飛び出した時の気分は、難儀して登ってきた甲斐があり最高の気分だ。
ガスが湧きだし四方の望遠は得られないものの、狭い山頂の周りは全て、壮絶に切り立った溶岩ドームで、未だ植物の侵入を寄せ付けない新山と言われる所以の姿だ。
遠くから眺める円錐形の美しい山容に比して、山頂部は複式火山特有の荒々しい表情である。外輪山の荒神ヶ岳・行者岳・伏拝岳・文殊岳、目の前の一等三角点標石が置かれている七高山を眺め、忘れ難い記憶に残る山容だった。あとは崩壊地の落石や浮石に注意して勝手知った往路を辿って鉾立に降り立った。
最新の鳥海山情報は⇒ 鳥海山|遊佐鳥海観光協会
★管理人から令和のこそこそ噂話★
今日は「世界糖尿病デー」です!
世界糖尿病デーは世界保健機関が定めた国際デーである。
11月14日で、インスリンの発見者フレデリック・バンティングの誕生日に当たる。国際糖尿病連合とWHOが1991年に制定し、2006年12月の国連総会で公認された。
当日は世界各地でブルーライトアップを灯す行事が行われている。
~ウィキペディアより引用~
私は糖尿病により定期的に検査をしていますが、だいぶ薬で数値はよくなってきましたが、まだまだ食事と運動も並行して改善が必要です。ブログもですが治療もコツコツ無理なく続けることが大切だと感じる今日この頃です。
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