422 八海山(1778m){ハッカイサン} 二百名山
県=新潟
同行者=中村さん
登山日:2003年9月4日
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越後駒ヶ岳・中ノ岳と共に越後三山の一つ。関越道で新清水トンネルを抜けて暫く越後平野に下って行くと、右手に大きな山体の巻機山が望め、更に下って田園が広がる頃、六日町を過ぎて同じく右手に越後三山が見えてくる。通過する度にいずれは八海山に登りたいと気に掛けていた。
人里から一気にそそり立つ峻険な岩山は古くから修験道の山として崇められて、木曾の御嶽山に登ると必ず御嶽大神を中心に右に八海山、左に三笠山大神の神棚が設けられているのを思い出す。その時に越後の八海山、そして大和の三笠山も御嶽信仰の山である事を汲み取った次第。
八海山には埼玉から日山の強行軍の山旅を計画。秋の夕暮れは釣瓶落としだ。中村さんが泊まれないご事情があるので、下山予定地の新開道口に車を置いて、さて、山麓駅まで2kmの道を急ごうと、登山靴に履き替え、装備を整えていると運よく軽トラックが林道を降りてきた。
ここに下山して来る旨を話したら、地元の農家のお人で「帰宅するので山麓駅まで送ってやる」とのご返事を頂き有り難いことだ。早速、切符を買い求め上りはロープウェイで運んでもらった。
パークホテルの先にある山麓駅から全長2217m、高度差780mを僅かに10分で大崎口の四合目近くにある山頂駅についた。
車窓から眺める米どころ南魚沼の穀倉地帯と八海山の鋸歯状の特異な岩峰を望み、荒々しい岩壁をあらわにした稜線は、流石に厳しい修験道の山である。
山頂駅から階段状の道をひと登りで四合目。一段高い処に釣鐘と遥拝所の建つ尾根に出た。ここから右手の灌木が生い茂る登山道を登って行くと、やがて左手の大倉口からの登山道と合流した。ここが地形図の四合半で植生もブナと雑木の混交林に変わった。
路肩には綺麗な色付きのツクバネソウやムシカリの実を鑑賞しながら進むと、小台地に過っての女人禁制の信仰の名残りの女人堂に着いた。
名は女人堂で有るが現在は立派な避難小屋であった。
ここで一服してから、直ぐ下の祓川で水を補給して、雲が湧き立つ薬師岳への稜線に取付き、いよいよ名物の十九ヶ所の鎖場へと初体験。小手調べで登り切ると猿田彦命の銅像の建つ薬師岳山頂(1654m)意外に緩い円頂の頂に立った。
山頂からは、目と鼻の先に赤と緑の蒲鉾形の千本檜小屋とガスが湧き立つ越後駒ヶ岳が凄い山肌を晒していた。ここから一投足で小屋に着いた。予め武内正さんに伺っていた、小屋の管理人の上村さんに挨拶するべく、二棟の中間にある土間に入って行き、管理人に武内さんの、山友であることをご挨拶申し上げた。
管理人の話によると、「ここから大日岳に掛けて八ッ峰と呼ばれ、登山としての核心部に入り、連続する鎖場の岩峰で、地蔵岳・不動岳・七曜岳・白河岳・釈迦岳・摩利支岳・剣ヶ峰、そして山頂の大日岳へと八峰が続く。直ぐ下に岩峰ルートと迂回ルートの標示板があります。ストックは不要なのでザックに収めて下さい。今日は天候もよさそうなので岩峰ルートでも大丈夫でしょう。焦らずにゆっくり楽しんできて下さい」と励まして頂き、手製のコース地図を下さり見送ってくれた。
話しているそばからガスが湧き出して来たが、いよいよスリル満点の岩峰に取付く。ニョッキリした岩峰の地蔵岳に踏み上り、初戦を難なく地蔵岳の山頂に座った。(後日、小屋の管理人から我々が地蔵岳に登頂した写真を頂く)
振り返れば直下に千本檜小屋が望め、十人程の登山者が手を振ってくれていた。
道標に従い不動岳へと向かう。風雨に浸食されたローソクの様な岩塔を捲き、張り詰めた気が弛み掛けると今度は登り下りの激しい駱駝のコブの様な岩峰が続いていた。不動岳、七曜岳、白川岳、釈迦岳と進み、鎖場を全体で十八ある内の半分の九まで登り下りして中間点に降り下った。
其の処に敷設された道標に少し下った処に、日の池と月の池が標示されていたので行って見たが、直径5m程のもので水は殆ど無かった。池の縁にはオヤマノリンドウやウツボグサがひっそりと咲き、ヤブレガサは色焼けして厳しい山中に和みを与えてくれた。
再び道標まで登り返し、本日のハイライトである摩利支岳と大日岳を仰ぎ見て、登りに掛るほど傾斜は増して、狭い棚の様な岩路を再び鎖に掴まって何とか摩利支岳を乗越した。
剣ヶ峰は横鎖で抜け、いよいよ10mに及ぶ垂直の岩峰に取付く、鎖に導かれ慎重によじ登りつくすと大日岳標石のある(1710m)頂を踏んだ。
この頂が事実上の山頂であり、八海山大神の金属製の像と、その横に鉄板製の祠の中に天照大神の金属製の像が祀られていた。
今迄に辿った頂にも大理石で造られた仏名標柱が岩峰にはめ込まれていた。
残念ながら天空は雲に閉ざされ眺望が利かない。しばし山頂で昼食しながらガスの移動を期待したが、湧き出すばかりで仕方なく重い腰を上げた。下りの鎖場は本邦最長の15mの垂直の壁でスリルを味わいながら慎重に下った。
立ち降りた先が入道岳への分岐で、時間的に最高峰の入道岳は断念して最後の梯子を下って下山道の新開道に入り、倒木を乗り越えたり腹這いになって抜けたり、両腕を使用しなければ、ブレーキが掛からない急坂を緊張緩めず下り、カッパ倉と呼ばれる辺りから、次第に傾斜も緩みだして樹木も繁り出した。
標高差700mほど下った処に、稲荷神社の標柱があり図上の稲荷清水である。振り返れば相変わらず山頂はガスに閉ざされていた。ここまで3kmほどの長丁場の下りで未だ車を止めた広堀の下山口まで1.5kmの標示が有った。
急がねば日が暮れてしまうので、少しピッチをあげて夕暮れ迫る下山口に何とか明るい内に辿り着けた。古代から変わることのない紅い陽の玉が、西の彼方に沈んでいった。
あっという間に下山口に到着した時には真っ暗闇。。。
登山の醍醐味を満喫出来たので、日帰りでもお連れした中村さんにも大変喜んでいただける山旅となった。
★管理人から令和のこそこそ噂話★
1月6日は「色の日」です!
「い(1)ろ(6)」の語呂合せ。
色に関係する職業の人の記念日。」です!!
~今日は何の日 毎日が記念日より引用~
今年のラッキカラーはグリーンだそうです。
仕事始めは新調したグリーンの服で出勤してみました。
皆さんは好きな色や元気が出る色などありますか?
登山中の草花の色もとても綺麗ですよね~本日の八海山の山旅はとても日帰りとは思えないボリュームです!!