更新日:令和5年4月16日|山頂まで3時間半くらい|体力★★★★☆・展望★★★★☆・静けさ★★★★☆・技術★★★☆☆・危険度★★★☆☆・中級者向け|幸運にもお天気に恵まれ、沢山の高山植物や尾根には「ポニーテールの少女の雪形」まで現れて、この上なく幸せな山旅となりました。
東大天井岳{オテンショウダケ}(2814m)
横通岳{ヨコトウシダケ}(2767m)
◆都道府県:長野県(北アルプス)
◆登山日:2007年7月23日
◆同行者:田中さん
山荘管理人に「あなた方は幸運ですよ、この様な好天の日は年に十日とない」と言われ出発した。
早朝のテント場の脇に瑞々しいコマクサを槍・穂高岳を背景にカメラに収めた。
コイワカガミ・ミヤマキンバイ・オヤマノエンドウの群落を鑑賞してから。。。。
東天上岳への鞍部から山腹を捲くコースを辿り、
右下に朽ち果てた石組の基礎を残す旧二ノ俣小屋跡があった。
ここで一休み入れて田中さんが「あれはポニーテールの少女に見える雪形でないか」と言うので。。。
良く見ると有名な中岳の「舞姫」雪形の尾根一つ越えた飛騨乗越から、
大喰岳の東斜面に広がる雪田に、それらしきネガ雪形があった。(注・白がポジ 黒がネガ)
その先の分岐から常念岳への道を分け、陽射しは益々強くなった砂礫の稜線を登り東天井岳の頂きに飛び出した。
この山頂は山頂標示も無く、辺りの景色に見とれて素通りしてしまい頂きに立つ人は少ないようだ。
真西にぐんと近づいた槍ヶ岳や穂高岳の雄姿を見ながら横通岳の山頂を左に捲いて岩屑の稜線を進む。
路傍には高度がある為、未だシナノキンバイ・チングルマ・ハクサンイチゲ・タカネツメクサ
・ミヤマダイコンソ・イワツメクサ・ミヤマゼンゴなどが咲いていて目を楽しませてくれた。
確りしたルート上は緩やかなアップダウンがあるものの、左に安曇野の街並みを、
そして右に北アルプスの中央の山並みを眺め、先には常念岳が大きく立ちはだかり、
足元には可愛いコマクサが咲いている快晴の横通岳の山頂を踏んだ。
横通岳から常念乗越へは、しばらくの間、ハイマツ帯になり砂礫の急斜面をジグザグに下り、
シラビソの針葉樹林帯に入ると涼しい風が通り抜けていく。
タンネの林を下りながら登山道の脇には薄いピンクのハクサンイチゲや紫も鮮やかなイワギキョウや
白い米粒ほどの花を咲かせたミヤマコゴメグサが今を盛りと競っていた。
やがて赤い屋根の常念小屋が見えて来た。風雪に吹き飛ばされたガラガラ路が小屋まで続いていた。
一の沢{東京清瀬市に事務所が有った、のらくろ岳友会の三人が1968年12月に遭難した沢}を、
暫くの間、急峻な沢筋を覗き込んで目に注ぎ続けた。
常念小屋に着いたのは未だ陽は高くベランダに出て、南の彼方の岩の殿堂の穂高連峰、
それに雲の切れ間から槍のトンガリを眺めながら生ビールで喉を潤していた。
突然とどろき音が鳴り響き遭難が有ったかと驚いたが、
現在は生ビールのような重たい荷物もペリコプターで運搬し、空き缶なども持ち返ってくれる。
北アルプスの主な山小屋では頻繁にヘリコプターを活用しているらしい。
小屋は相当混み合っていた。我々は四畳半程の部屋に通され単独登山者と3人の相部屋だった。
単独者は3日前に上高地から入山して穂高・槍を登って横尾から来た。
明日は早立ちして常念から蝶を経て上高地に下ると言っていた。
我々が目覚めた時には既に彼は出発した後だった。
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