日本最大級のカツラの木に出会える～女甑山～（山形・秋田）

72　女甑山（９７９ｍ）｛メコシキヤマ｝

県＝山形・秋田　真室川

同行者＝石井さん、田中さん

入山日：２００３年６月７日　八合目で引き返し

　稲庭岳を朝の内に下山して、Ｒ１３号線で新庄方面へ進路をとった。奥羽本線大滝駅近くの鏡沢から旧矢島街道と呼ばれる林道に入り、暫く進んで林道終点が前森山・女甑山の登山口で駐車する。道標に従い西方向に入ると、早速、原生ブナ美林が出迎えてくれる。甑峠までジグザグに歩を進め、女甑山の北面に静謐(せいひつ)のブナの森が広がっていた。旧街道の路肩には旧鉱山で使用されたワイヤーや滑車、バケット等が放置されていた。

　ここから原生林に踏み込む細道に入り、名勝沼まで歩を伸ばし「ウイルソンカツラ」をカメラに収め、山頂は時間的に無理なので引き返すことにした。甑峠迄戻り、再び美林に入り存分に森林浴をしながら右に進むと、積み石塚の先にカメラに収めきれない、カツラにしては極めて珍しい一本立ちの巨樹が現れ、姿が釈迦牟(しゃかむ)尼(に)に近づく為に天上界に登る結(けつ)袈裟(けさ)姿(すがた)の山伏に似ている事から仏陀木カツラ（※）と記してあった。そのすぐ先には女甑の大カツラ別名｛鬼子母(きしぼ)神(じん)権現カツラ｝が鎮座していた。

※下山後に調べたら「仏陀木カツラ」は全国七位の｛林野百選｝に選ばれていた。