更新日:令和3年6月13日|登山口から山頂まで1時間弱|体力★★☆☆☆・展望★☆☆☆☆・静けさ★★★★☆・技術★☆☆☆☆・危険度★☆☆☆☆・初心者向け|今回の山行は「山の本」に掲載された内容となっております。低山のため山頂からの展望はあまり期待できませんが、静かな山行が愉しめます。アジサイの時期にはアジサイが楽しめる山旅となっております。
◆都道府県:埼玉県(越生)
◆登山日:2007年6月12日
◆同行者=石井さん・田中さん
(山の本掲載)
川口の家から見える筈の山を、山岳ソフトの「Dパノラマ」で調べたら129山あった。
山域は関東甲信越から静岡に至る広範囲にわたり、そのうち低山が55座あり。
先ず埼玉の山から登りはじめて2年経つ、地形図には山名記入はないがリストした中に城山がある。
地形図に標示されている466mの標高点が大築山(城山)で有ると、
紀行作家の石井さんから知った。
奥武蔵の山々は秩父に至る間は1000mに満たず、
スギやヒノキの植林が多く眺望は期待できない。
概して地味な山が多く、それだけに静かな山行が楽しめる。
梅林で有名な越生町の観光案内に依ると、
山麓に1万5千株のアジサイが咲く観光スポットが有ると分かった。
花は咲き始めが瑞々しい、梅雨のはしりの晴れた日に花見がてら大築山に行くことにした。
越生梅林を経て、道標に従いアジサイ街道を麦原川に沿って走り、
蛍の名所の標示を過ぎ、アジサイ山公園に着いた。
残念ながらアジサイは、ちらほら咲く程度で時期尚早の感であった。
越生町最奥の麦草集落に入り、長閑な南斜面に集落が点在する明るい山村に着く。
ユズが段々に植えられた集落最奥の家の先に駐車した。
左 城山 右 住吉神社の道標を眺めていると。
農家からおじさんが出てきて、「いつ頃まで車を置く」と聞くので、
「城山を一周する」というと、「貴方たちが降りて来てからユズの消毒をする」とのこと。
そして、麦原と反対側の椚平、廃村になった峰の三つの集落は農兵として
祖先が住んだのが始まりと教えてくれた。
山名も越生側の麦原では「城山」、都幾川側の椚平では「大津久山」、
西平で「大築山」と呼んでいた。ここに山城があり、
それを守るために、開拓農民として武士が住んでいたという歴史のある山だった。
先には「城山」(大築城)への道標があり、
「天正の頃 北条氏の家臣松山城主 上田能登守朝直入道安独斎が、この地に塁を築き守備兵を置く」と標示されていた。
城山へ杉林の道を登ってゆく、暫くすると小築山への分岐があり、
その先で明るい切り分けに出た。
白い可憐なトキワツユクサ、コアジザイが咲き乱れ、
キイチゴがたくさん実を付けている。
遠慮なく口いっぱいに頂戴した。
先に進んで、掘割を突き上げると平坦な細長い尾根に出る。
そこがモロドノ曲(くる)輪(わ)で東面が開け、自然地形に多少手を加えた感じである。
丸太ベンチの脇の標示杭には「もろどの郭」と書かれていた。
解説板に依ると{城山}大づく山城―なぞの名城」山上へはここを通らねばならず、
非常に重要な位置で、枡形らしき虎口も残存すると記されていた。
もろどの郭から急坂を登り、最後の高まりを越えると、
城が有ったと思われる東西に広がる細長い平坦地で、山頂標示の無い山頂に着いた。
辺りは残念ながら植林で展望はいまひとつだが、北に切り開きがある。
案内板には「小田原北条氏の家臣、松山城主上田朝直が、
一山七五坊を有し関東屈指の大寺院であった、
天台宗関東別院慈光寺を攻略するに際して築城し、
北方5kmに望む慈光寺を焼き打ちしたものと考えられている」と記してある通り、
都幾山の麓に慈光寺が望め、城郭があったことも納得できた。
また西端には遠見、馬場への表示があり猿岩峠から椚平への道がある。
枝越しに椚平の集落と堂平山が顔を覗かせて静かな山村風景を楽しめた。
下山はもろどの郭から、北東の高みに見えた小築山経由とし、
山頂を辞す、尾根を東に下り広葉樹林を登り返すと、
明るい植林の中にこちらは標識の立てられた小築山頂上に着いた。
静寂な山頂を楽しみ麦原への矢印に従い下山にかかった。
最初はしっかりした踏跡も平準な杉林の中では怪しくなり、
赤テープを頼りに下ってゆく。
再び広くなった山道に下りた所に左に行かないように伐株が置かれていた。
しっかりした山道を下って行くと今朝通り過ぎた分岐に着いた。
車を駐車した場所に戻り、静かな山村風景を楽しんだ意外にいい山だった。
ユズの消毒作業をしていたおじさんにお礼と別れを告げ帰途についた。
(追記)山岳ソフト検索は川口市の標高15mの長徳寺からした。
半日行程なので時間が余る場合は麦草から北東方向2.5Kに樹齢千年以上の
「上谷の大クス」を見て、「いこいの里大附」を経て下山する山村歩きもいい。
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★管理人から令和のこそこそ噂話★
6月13日は「小さな親切運動スタートの日」です!
1963年のこの日、「小さな親切」運動本部が発足した。
その年の東京大学の卒業式の告辞の中で、
茅誠司総長が「小さな親切を勇気をもってやってほしい」と
言ったことがきっかけとなって、6月13日に茅氏を始めとする8名の提唱者が、
運動を発足させた。“できる親切はみんなでしよう
それが社会の習慣となるように”、“人を信じ、
人を愛し、人に尽くす”をスローガンに運動が進められている。
~今日は何の日から引用~
今日は小さな親切運動スタート日のことですが、
身近な家族に親切にできているかな?と考えさせられました。
まずは日々やってもらっていることには感謝の言葉を伝えようと思います。
あなたはどんな親切をされると嬉しいですか?