更新日:令和4年5月22日|山頂まで2時間半くらい|体力★★★☆☆・展望★★★☆☆・静けさ★★★★☆・技術★★★☆☆・危険度★★☆☆☆・初心者向け|伊香保温泉から近い、手軽に登れる山として人気の三山の山旅です。十二ヶ岳・中ノ岳・小野子山へと縦走することができます。(小野子山から西へのルートもあります)ベニバナイチゴ・コアジサイ・タツナミソウやオオカメノキの大木が見ごたえのある山行となっております。
十二ヶ岳{ジュウニガタケ}(1201m)
中ノ岳{ナカノダケ}(1188m)
小野子山{オノコヤマ}(1208)
◆都道府県:群馬県(吾妻)
◆登山日:2003年6月22日
◆同行者:中村さん
この三山は関東の名湯、伊香保温泉街から真向いの北に連なる山々である。
伊香保に訪れた時に機会を作って登りたいとかねがね思っていた。
梅雨の晴れ間を登山日和である早朝に出掛けた。
外環から関越道を快適に飛ばし渋川伊香保ICで降りてR353号で、
吾妻川に沿って進み小野上駅を過ぎて間もなく、
原口方面へ右折して往く手に十二ヶ岳の全容を仰ぎ見ながら
浄水場を過ぎ林道をくねくねと登り4号橋を渡った先の路肩に車を停めた。
登山道も良く整備され道標も解り易い杉林の道を登って行く。
途中の右の雑木林の中に大岩があり、「入道坊主」と記した杭があった。
うす暗い杉木立の中に淡い紫の花を付けたコアジサイが、
陽を求め一斉に登山道に向いていた。
豪雨で押し流されたのか石がゴロゴロした歩き難い処を過ぎると、
気持の良い雑木林となり道標に従い山腹を巻いて細道を突き上ると鞍部に出た。
苔むした祠が寂しく佇むコルの先を進んで行くと、
数羽のコガラがグジュグジュとさえずって何処かに飛んでいった。
先には急坂が待ち構え、木々やロープにつかまり踏ん張りながら登り切ると山頂に飛び出した。
山頂からの眺めは抜群で靄が掛っているが、
榛名連山はもとより、これから訪れる小野子山や子持山が望めた。
一旦鞍部まで下降して、イヌブナなどの雑木林を辿り緩やかに登り返すと中ノ岳山頂に至った。
山頂は木立の中に三角点と山頂表示があるだけで、通りすがりに越す山頂だった。
ここから長閑な登山道の路肩には、淡い紫のタツナミソウが所々に咲いていて心和む。
開けた梢からカワガラスがジュと一声かけて何処かへ飛び去った。
目の前に派生する支尾根には純白の花を枝一杯に咲かせた
ムシカリ(オオカメノキ)の大木は実に印象的だ。
先に進んだ湿地にムシカリとは対照的に
ヒオウギアヤメが濃い紫の花を一輪つけてうら寂しい雰囲気だ。
見上げるハンノキには十数個のヤドリギが見事に寄生している。
ここからひと登りで小野子山の山頂に立った。
人気のある山域なのか山頂は草付きもなく広いが、
三等三角点標石も風雨に晒され50cm程剥き出しになっていた。
四方樹林に囲まれ眺望は無く「キジウチ」する登山者が多いのだろう。
何しろうっとうしい数のハエが飛び廻り、
汗をかいた身体に纏わりつき一休みもしていられない。
早々と退散に掛ると、ちょっと下がった藪にニホンカモシカが姿を現し挨拶してくれた。
この様な出合いがあるから山はやめられない。
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