佐武流山(2192m){サブリュウヤマ}ニ百名山
県=長野・新潟 憧れの待望の山
登山日:2001年8月8日
同行者=石井さん・田中さん
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長大な藪漕ぎか残雪期に、山中に2・3泊を余儀なくされる奥深い山域で、麓から望められない未知の世界に、この度、新しく道が付けられたと石井光造さんから連絡が入った。それは佐武流山という響きの良い美しい山名に引かれて、山友三人で入念に登山計画を立て出掛けた。
上信越道で碓氷軽井沢ICを出て浅間白根火山ルートを辿り、志賀草津道路で明日に登る予定の佐武流山と同程度の高所にある渋峠(2152m)を越え群馬県とも別れて志賀高原へと入り、奥志賀スーパー林道と雑魚川林道を乗り継ぎ秋山郷の切明温泉に辿り着いた。
一服入れて麓の切明から中津川林道に入ると直ぐにゲートが有り案内板と真新しい百葉箱の様な登山届函が設置されていた。このゲートの手前に駐車して、登山届を投函し装備を整えて歩き出す。徒渉点まで約5kmの道程である。
案内板でルートを確認してゲートの横をすり抜け、左手に見事なカツラの巨木を横目に、ひたすら緑濃い長い林道をヒヨドリバナに群がるアサギマダラやリンドウ・オオヤマギボウシ・キキョウなどを観賞しながら歩き通して行くと、正面にいかつい岩峰が現れる。月夜立岩である。
この岩峰を少し廻り込んだ右手に佐武流山への道標があり、道標に従い林道と別れ、いったん檜俣沢へ丸太で造られた階段の急坂を下って徒渉点に降り立った。対岸の大木へ2本のロープが張ってある。飛び石とロープを頼りに濡れずに渡り切る。
日の暮れぬ内にテント張り場の整地と設営、そして焚火の薪集めに張りきる。
一段落して焚き火を囲んでいると、二人の登山者が下ってきた。話に依ると檜俣川の支沢の悪沢を詰めて、猿面峰との鞍部から藪漕ぎをして、佐武流山に登頂してきたという健脚者だった。下山は我々が辿る予定の新しく開かれた登山道を下って来たが、多少荒れてはいるが迷う程でも無いと情報を得た。
早朝にテントを抜けだし、高度差1000m強の急登に取付く、サブザックを背に朝の冷気が漂う中を一歩一歩あせらず歩を進める。道すがら初めて純白の朝露に濡れたオオシラビゲソウに出合い感激した。
息を切らして尾根筋に上がると小平地にコメツガの大木に「物思平」と標識がつけられていた。ツガやシラビソの幻想的な雲霧林の中で補助食を口に入れながら小休止。
ここから進路を右に取り、左回りに小岩に木の根がからむ上りを水無尾根へと上る。檜の純林に覆われた尾根はやせてきて、木の根に頼たり、岩尾根の左右の岩が剝き出した斜面を三点確保で登る。やがて開けた尾根から深い悪沢の対岸に鳥甲山を思い起こさせる縦しわが走る特異な猿面峰が姿を現した。
このあたりは登山道を苦労して整備した面影が歴然と表れている場所だ。登るにつれ眺望は素晴らしく、志賀高原の山並みや白砂山から黒々とした尾根が美しい。振り返れば大分遠くなったが岩峰の月夜立岩が立っていた。
キレット状のコルを設置されたロープを使い登降して痩せた尾根上のワルサ峰に着く。足元には光コケの標示があり、覗くと淡く黄緑に輝くコケがひっそりと寄り添っていた。
佐武流山はテント泊での登山のため、
続きは明日アップいたします。
お楽しみに!
Outdoor Style サンデーマウンテン